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イギリス・ケンブリッジ大学で腫瘍のVR可視化技術の開発がスタート

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海外メディアDigital Trendsは、2017年2月13日の記事において、ケンブリッジ大学のVRプロジェクトを紹介した。

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同メディアによると、イギリス・ケンブリッジ大学で腫瘍をVRオブジェクト化して可視化することによって、ガンの早期発見を図るプロジェクトが進められている。

現在、ガンを発見するために行われていることは、ガンと疑われる腫瘍を採取した後、その腫瘍を薄く切ったものを顕微鏡で観察して、ガンか否かを判定する、というやり方だ。現行の方法は、患者のカラダのごく一部からガンを見つけ出そうとしているのだ。

同大学で進められているプロジェクトとは、患者の細胞のひとつひとつをVRオブジェクト化して、そうしたVR細胞の集積であるバーチャルな人体を使って腫瘍を観察し、ガンの早期発見をつなげる、というものだ(プロジェクトのコンセプトを説明した以下の動画を参照)。

4,000万ポンド(約57億円)にものぼる巨額の予算が投じられる同プロジェクトは、ガンの早期発見に貢献するに留まらない。医療教育の質的向上や、手術時に有益な情報を共有することにも役立つものと期待されている。

同プロジェクトには、医療関係者はもちろんのこと、VRコンテンツ開発者やVRゲームデザイナーも参加している。

同プロジェクトを率いているGreg Hannonは、プロジェクトに関して以下のようなコメントをしている。

「わたしたちは、かつてはよく見ることができなかったミクロなスケールで人体を見ようとしています。

(そうしたバーチャルな人体を構築するためには)10万個に及ぶ細胞のデータが必要なのですが、数年のうちに揃うでしょう。」

最新テクノロジーは、やはり命を救うことに役立つことで社会に認められ、永続的に定着するのではなかろうか。そのような事例が、イギリスだけではなく、日本でも報告されることに期待したい。

腫瘍をVRオブジェクト化して可視化するプロジェクトを紹介したDigital Trendsの記事
http://www.digitaltrends.com/cool-tech/cancer-virtual-reality-project/

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