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「Oculus Riftの生みの親」パルマー・ラッキー氏がついにFacebookを去る

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Palmer Luckey

Oculusの設立者であり、Oculus RiftのデザイナーでもあるPalmer LuckeyがOculusの役職を辞任する。

Palmer LuckeyはOculusとFacebookだけでなく、VR技術全体の流れに大きな影響を与えた人物だ。最近は政治関連のトラブルやZeniMax訴訟もあって公の場に姿を現すことが少なくなっていたLuckeyではあるが、彼の今後の動きに注目が集まっている。

Oculusの成功

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クラウドファンディングからの出発

Palmer Luckeyの名前が有名になったのは、Oculusの成功以降だ。Kickstarterで240万ドル(2.7億円)もの資金を集めたVRプロジェクトは、2013年の3月にOculus Rift DK1(翌年7月にはDK2)という形でVRヘッドセットを生み出した。

Oculus Home、そしてそこで販売されている数々のコンテンツは、全てがここから始まった。このヘッドセットが登場したことによって大きく勢いづいたVR業界の成長は、現在も続いている。

アナリストたちの分析が正しいとするならば、この勢いは今後さらに加速していくはずだ。

Facebookとの遭遇

2014年の3月、OculusはFacebookに買収された。その金額は当初20億ドルとされていたが、実際には30億ドル程度だったとみられている。

その後、2016年の3月にはOculusにとって初めての消費者向けVRヘッドセットとなるOculus Riftを発売している。

結果として、Luckeyの個人資産は7億ドル(783億円)を超えたというのがForbes誌の見積もりだ。

Luckey個人の失敗

Palmer Luckey

政治団体との関わり

彼はOculusの設立者としては成功を収めたが、政治に関わる姿勢や政治団体に関連する不審な資金の流れによって多くの批判を集めることになる。このことがOculusやFacebookに対するユーザの態度にどのような影響を与えたかは分からないが、彼は2016年の9月を最後にSNSでの情報発信を停止している。

それ以来Luckeyはインターネット上で情報を発信することもなく、FacebookやOculusのイベントに姿を見せることもなかった。特にOculusが開催するOculus Connect 3では、第一回と第二回でメインの発表者となったLuckeyに代わってFacebookのMark Zuckerbergが発表を行っている。

Oculusのコンテンツ部門代表であるJason Rubinはこのとき、LuckeyがFacebookを退社しておらず、まだ社員の立場にあるということを伝えている。

ZeniMax訴訟

次にLuckeyが現れたのは、ZeniMaxがFacebookと争う法廷だった。OculusがZeniMaxの知的財産を盗用したという訴えに反論する証人の一人として証言したのだ。

法廷はOculusによる営業機密の盗用を認めなかったものの、Luckeyが署名した契約に違反していると判断した。これにより、Oculusとその設立者であるLuckey、IribeにはZeniMaxに対する5億ドル(559億円)の支払いが命じられた。

Facebookはこの判決に満足していないことを明らかにしているので、争いが今後も続くことは確実だ。そんな中、Luckeyは再び姿を隠してしまった。

Facebookからの退社

Palmer Luckey

彼がSNSでの情報発信をやめたときからささやかれていたことが現実になった。ついにLuckeyはFacebookとOculusを離れることになる。

Oculusの公式声明ではLuckeyがOculusとVRの発展のために行った働きへの感謝が示されているものの、Facebookを離れることが彼自身の意思によって決められたのかどうかは明らかにされていない。

また、今後彼がどうするのかも不明だ。

 

Palmer LuckeyはOculusとFacebookにとって、そしてVR業界そのものにとってもなくてはならない存在だった。彼がVR産業に与えた影響は計り知れないほど大きく、もし彼がいなければ2016年から2017年にかけてVRがこれほど話題になることもなかったかもしれない(HTCやソニーの天下になっていた可能性もあるが…)。

そんなLuckeyがFacebookを離れるのは、トラブルによってOculusやFacebookにマイナスのイメージを付けてしまったからではないかとも思われる。自ら決断したのか解雇に近い形だったのかは分からないが、彼にとっては一つの段階の終わりとなるだろう。

まだ24歳の彼がVRに対する熱意を失っていないならば、資産とネームバリューを武器に再びVRユーザを驚かせてくれるかもしれない。2016年に彼の行動が批判を招いたことは事実だが、Oculusの創設者であることには変わりないのだ。

あるいは全く別の分野で名前を見かけてもおかしくない。彼がVRとは異なる新技術に注力することは十分考えられる。

 

参照元サイト名:UploadVR
URL:https://uploadvr.com/palmer-luckey-departs-facebook/

参照元サイト名:Road to VR
URL:http://www.roadtovr.com/oculus-co-founder-palmer-luckey-bids-goodbye-facebook/

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