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マイクロソフト、ARヘッドセット対応コントローラーを発表

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5月10日から12日にかけてワシントンで開催される、マイクロソフトの開発者向けの年次会議Build 2017において、ARヘッドセット対応コントローラーが発表された。

コントローラーはAcerが開発するARヘッドセットにバンドルされた状態で発売される予定。

価格は$400(約4万4000円)で、2017年末の発売を予定している。

同社はミクスドリアリティというビジョンを掲げており、VRとARの融合によって、職場環境やライフスタイルのアップデートを目指すものだ。

スマホARが徐々に普及しつつある現在において、既にヘッドセット型ARデバイスHoloLensを投入するなど、AR市場において先頭を走るマイクロソフトらしい取り組みと言える。

コントローラー、ヘッドセットのスペック

現状で明らかになっている詳細は以下の通り。

コントローラー

・Acerが開発したMRヘッドセットにバンドルされた状態で販売される。

・価格は$400。

・ワイヤレスで、親指で操作するスティックタイプのコントローラー並びにタッチパッド、トリガーが内蔵されている。

・トラッキングに関してはヘッドセット内蔵のインサイド・アウト形式のトラッキング機能に接続されているので、コントローラー自体は外部センサーを必要としない。

・コントローラー/ヘッドセット同梱版の発売は年末になる予定。

・現在マイクロソフトはAcer、Asus、Dell、HPやLenovoと企業パートナーを組んでおり、各メーカーがWindows Mixed Realityに沿った複数のヘッドセットの開発に取り組んでおり、それぞれの製品にコントローラーを同梱するかは各メーカーの裁量に委ねられている。

ヘッドセット

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・解像度1440 x 1440の液晶ディスプレイ内蔵。

・リフレッシュシート90Hz。

・3.5mmのマイクロフォンジャックを内蔵しており、音声の入出力に対応。

・映像送信用のHDMI 2.0とデータ送信用のUSB3.0内蔵。


ミクスドリアリティは、物理空間とバーチャル空間を融合することによって、コストや物理的スペース、移動コストなどを大幅に削減することが可能になる。

VRが物理空間から切り離された別の世界へと移行するのに対して、ARは物理空間をデジタルデータによって拡張する機能を持つ。

今後、建築や設計、音楽の演奏やショッピング、ゲームなど多種多様にわたるジャンルで普及する可能性を持っている。

我々の職場環境やライフスタイルに大きな変化をもたらすポテンシャルを秘めたMixed Realityが秘めるポテンシャルは計り知れない。

現行で手に入るヘッドセット型デバイスで、AR空間に没入できるデバイスはHoloLensだが、開発者向けキットで価格が33万円もするこのデバイスを一般消費者が手に入れるメリットは、コスパ的に考えても高いとは言い難い。

しかし、今回発売されるヘッドセット/コントローラー同梱ARデバイスの価格は$400であり、一般消費者向けの価格設定になっている。

低価格のARヘッドセットが多く開発されれば、MRが普及する速度も高まるだろう。

マイクロソフトはヘッドセット市場において存在感を示せるか

現状、HoloLensは開発者向けキットで終始すると見られており、一般消費者向けデバイスとして発売される可能性は低い。

AR技術はVRのそれに比べて開発のハードルが高く、それもコストダウンの障壁になる要因の一つだ。

コストダウンを実現するための方策として、マイクロソフトはパートナー企業との連携、という道を選んだ。

自社以外の様々なアイデアや技術を取り込むことによって、低価格のデバイス開発を実現した。

かつてPC市場において、マイクロソフトがWindowsでOS市場を圧巻した時のように、複数の企業と組んで類似スペックの製品で市場を埋める、という戦略はマイクロソフトの得意技と言える。

今回発売されるコントローラー、ヘッドセットもOEM製品の製造が許可されており、ASUS、Dell、HP、Lenovo、3Glassesなどのメーカーが類似スペックの製品の開発を計画している。

そのため、今後は様々なメーカーからWindows MRヘッドセットに対応した製品が多数出荷されるだろう。

低価格化とOEM戦略で、マイクロソフトはヘッドセット市場に切り込みをかけようとしている。

現状、HTC ViveとOculus Riftがヘッドセット市場で覇権を握っている現在、マイクロソフトがどこまでの存在感を示すことができるのか、今後の動向に注目したい。

参照元:VRScout

参照元:RoadToVR

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