Quantcast
Channel: VR Inside
Viewing all articles
Browse latest Browse all 6931

食品ブランドはARをメジャーなものにできるか?

$
0
0
食品のPRに使われるAR

AR技術が食品のPRを変える?

AR技術は、消費者の目に見える景色を変えることができる。その特徴から、広告やパッケージに大きな影響を与えると言われている技術だ。

特に一般のユーザが日常で手に取る機会の多い製品、例えば食品・飲料や日用品の分野ではパッケージにAR技術を利用することでより魅力的なものにすることができるかもしれない。

スマートフォンのカメラを通してパッケージを見ることで人気のキャラクターや芸能人の限定映像が視聴できる、製品の情報が表示される、といった仕掛けが既に試されている。

消費者がARを使う理由

野菜を持った農家のイラスト

メーカー・ブランドの側がいくらAR技術を使ったPRを仕掛けたとしても、消費者がその機能を利用しようと思わなければ意味がない。

では、どういった利用法であれば消費者はARを使ってくれるのだろうか。

技術そのものの珍しさ

昨年の夏に社会現象となったポケモンGO(最近では伝説のポケモンが登場するなど、人気は落ち着いたものの今でも多くのプレイヤーがいる)のおかげで、AR技術そのものの知名度は上がった。

しかし、ポケモントレーナー以外でARアプリを日常的に使うというユーザはまだ少ない。

現時点ではまだARを使ったアプリ自体を珍しいと感じてくれる消費者もいるだろう。彼らは、自分が購入したジュースやお菓子のパッケージがARに対応していると知ったら試してみるかもしれない。

ただ、この効果はARがメジャーになればなるほど失われていく。また、頻繁に製品を購入するリピーターには意味がない。

ゲーム・エンタメコンテンツ

アプリを通してパッケージを見るとアニメーションが表示されたり、ちょっとしたゲームが遊べたりといったパターンもある。

こうしたARの利用ならば、消費者を惹きつけやすい。

もちろんコンテンツの内容が重要になるが、AR映像のバリエーションが複数あれば全て見てみたいと考える消費者は多いだろう。

人気のキャラクターが使われていたり、コンテンツそのもののクオリティが高ければそうしたユーザの数が増えるはずだ。

これまでにも、製品パッケージに印刷されたQRコードを読み込むと限定動画や着メロなどをダウンロードできるサービスが存在していた。これらをAR技術で進化させたものと言える。

トレーサビリティの実現

ARとは無関係にユーザが興味を持つ情報もある。例えば、食品の産地や生産者に関する内容だ。

こうした情報をARを使って表示すれば、その内容に関心のあるユーザがアプリを利用するだろう。

アプリを利用しない場合でも、そうした取り組みを行っているという姿勢をプラスに評価する消費者は多いはずだ。

クーポンの提供

多くの消費者が利用すると考えられるのが、ARアプリを利用することによって何らかのメリットがある場合だ。

食料品を購入するときにパッケージを使ってARゲームが遊べるかどうかを気にする消費者よりも、値段の違いを優先して選ぶ消費者の方が多いだろう。

次回購入時に利用できるクーポンなどであれば、リピーターを増やす効果もあるかもしれない。

ARを使ってもらうために

ARを使った卓上ゲーム

ARを使った卓上ゲーム

他のゲームとの差別化

多くの消費者に食品や飲料のブランドがARアプリを使ってもらうためには、独自のアピールポイントを用意しなければならない。

ただスマートフォンでゲームが遊びたいだけであれば、App StoreやPlay Storeに何千タイトルものゲームがある。ジャンルも幅広く、無料で遊べるものから有料のやり込み対応タイトルまで選び放題だ。

こうした状況を考えると、わざわざブランドのARアプリをダウンロードしようと思うユーザは少ないかもしれない。

スマートフォンの普及

スマートフォンで遊べるゲームアプリが大量に存在していることは、ARアプリを使ったPRを考えるブランドにとっての痛手となる。

だが、一方でスマートフォンそのものが消費者の日常生活に欠かせないものになっていることは彼らにとって追い風だ。

現在の消費者は、ほとんどいつでもスマートフォンを持ち歩いている。それは、店舗で商品を手に取った時やレストランで食事をしたときにも彼らのそばにスマートフォンがあるということだ。

彼らを動機付けることさえできれば、ARアプリがダウンロードできないことはないだろう。

限定コンテンツやお得なクーポンの提示など、いかに消費者を惹き付ける内容を用意できるかがPRの効果を決めることになる。魅力的なコンテンツが用意されれば、消費者がスマートフォンを取り出すくらいの手間を惜しむことはなくなるはずだ。

 

多くの人がスマートフォンを持ち歩くようになったことで、ARアプリを使うための土壌はできている。後は、どうやって彼らにARアプリを使ってもらうかが問題だ。

多くの企業がマーケティングにARを利用する方法を研究しているので、ついダウンロードしてしまうようなアプリが近く登場してくるだろう。

 

参照元サイト名:Food Dive
URL:http://www.fooddive.com/news/can-food-brands-make-augmented-reality-come-to-life/448852/

Copyright © 2017 VR Inside All Rights Reserved.


Viewing all articles
Browse latest Browse all 6931

Trending Articles