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Magic Leapの特許書類から見つかったスマートグラスのデザイン

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Magic Leapの特許書類に描かれたスマートグラス

Magic Leapの特許書類に描かれたスマートグラス

フロリダ州に拠点を置くスタートアップ企業、Magic Leapはその完成度の高いデモ動画によって多くの期待を集め、期待の大きさに対応する多額の資金も集めることに成功した。

調査会社Greenlightの発表した2016年のアメリカAR市場における投資動向調査によれば、Magic Leapは2016年に最も多くの投資を集めたアメリカのAR企業だ。その額は7億9,300万ドルで、日本円にして880億円にもなる。

しかし、同社の開発するデバイスには謎が多い。以前流出した研究用デバイスを写したものとされる写真では巨大なバックパックを背負ってヘッドセットと接続していたが、製品版ではどのようなデザインになるのだろうか?

その姿を想像する助けとなるかもしれないスマートグラスのデザインがMagic Leapの特許書類から発見された。

Magic Leap

Magic Leapのクジラの動画

クジラの動画で話題になったMagic Leap

資金の獲得

VRやARを研究するスタートアップ企業は多数あるが、潤沢な資金を獲得することに成功する企業は一握りだ。その多くは限られた予算の中で研究を重ねており、クラウドファンディングを利用して製品を量産するための資金を獲得するパターンも多い。

そんな中、Magic Leapのプロモーションは見事だったと言えるだろう。体育館にクジラが飛び出してくる映像やオフィスを舞台にARシューティングゲームを遊ぶ映像など、合成ではない(とされる)インパクトの強い映像を見たことのある読者も多いはずだ。

これらの映像を制作した企業は投資家の目にも魅力的に映ったらしく、Magic Leapは2016年にアメリカのAR市場で最も投資を受けた企業となった。Magic Leapが獲得した7億9,300万ドルという金額は、2016年のアメリカAR市場における投資総額10億7,000万ドルの74%にもなる。全投資の4分の3に近い金額が同社に集まった計算だ。

開発の遅れ

2016年の末には、2月以来更新されていなかったMagic Leapのブログが久々に更新され、「目標としていた製品と同等のものを開発し、テストが行われている」旨が伝えられた。製品版の製造・品質保証テストも実行中と伝えられたことで、Magic Leapの製品のリリースは2017年になると予想された。

しかし、Magic Leap公式プログの更新は2017年の1月3日を最後に再び途絶えている。

その後、2月に入るとMagic Leapの研究用デバイスとされるものの画像が匿名の人物によってリークされた。

CEOはTwitterで「みんなが考えているようなものじゃない」「研究開発用テスト装置だ」とコメントしているものの、発売に向けた情報が公開されないことを見ると製品の小型化が進んでいないのは事実なのかもしれない。

Magic Leapのスマートグラス

Magic Leapの特許書類にあるスマートグラス

Magic Leapの特許書類にあるスマートグラス

今回Business Insiderが紹介したスマートグラスのイメージは、Magic Leapが2015年に出願した意匠登録書類に描かれているものだ。

本体は大ぶりのメガネのような形状で、フレームの左右にはセンサーが搭載されているように見える。

プロダクトではない?

この画像はMagic Leapのヘッドセットがどのような形状になるかを想像する助けにはなるかもしれないが、製品の外観をそのまま示したものではないようだ。同社のスポークスパーソンJulia GaynorはBusiness Insiderに対して、これが製品デザインであることを否定している。

「ご存知のように、当社では承認を得るのに時間のかかる特許を多数申請しています。ですから、ご覧になっているものが当社の製品というわけではありません」

製品に似ている?

スポークスパーソンは画像のものが製品であることを否定しているが、Business Insiderが接触した「Magic Leapのハードウェアを知る人物」は製品の外観に似ているとコメントしている。ただ、実物はこれよりも大きく、かさばるものだという。

製品の回路図を見たことがあるという人物は、現在のデザインは改良が進んでいるという。書類にあるイラストでは左右に二つずつカメラが搭載されているが、新しいデザインではそれぞれ1台のカメラを使う方式になっているようだ。

投資家からの情報

この春にMagic Leapのデモを試すことができたという投資家やVIPからの情報としては、同社のデバイスはVRヘッドセットよりも小さく、SnapchatのARグラス(Spectacles)よりは大きいという。

メガネというよりも、レンズが大きめな水泳用ゴーグルのようだと表現された。

 

2015年の時点で提出された書類であることを考えると、この画像がそのまま製品版のデザインになっていることはないだろう。その点は公式な説明の通りだ。

しかし、基本的な設計は受け継がれているのではないかと思われる。

Magic Leapのデバイスではバッテリーやプロセッサをゴーグルとは別のユニットとしているため、一般的なVRヘッドセットよりも製品を小型化することができるはずだ。
HoloLensやMeta 2よりも小ぶりなデバイスになるかもしれない。

だが、より機能がシンプルなSpectaclesよりは大きくなってしまうだろう。

小型化が難航しているという話もあるが、いずれ新しい情報が入ってきそうだ。

 

参照元サイト名:Business Insider
URL:http://www.businessinsider.fr/us/magic-leap-update-design-images-revealed-patent-filing-2017-8/

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