「VR」とはいったい何なのか?
VRとはVirtual Reality(仮想現実)という意味。30代以上の人なら、1990年代に一大ブームを巻き起こしたことを覚えていることでしょう。今回、改めて社会現象となりつつある「VR」は、かつての「VR」とはどう違っているのでしょうか。そもそも「VR」の定義とはどのようなものなのでしょうか?
吉田修平(よしだしゅうへい)氏プロフィール
1986年、ソニー株式会社入社。2008年、SIEのゲーム制作を手がけるワールドワイド・スタジオ代表に就任。テレビ、新聞、雑誌だけでなく、ニコ生やTwitterなど、多彩なメディアで世界中のユーザーに向けてPlayStationRの最新情報を伝えている。
吉田氏:PS VRでは、コンピューターグラフィックスなど、さまざまな先端技術を駆使して、人間の持つセンサーが受け取っている現実の情報を、ヘッドセットを装着してもらうことで別のリアリティーに差し替えるということをやっています。ヘッドセットの中に組み込まれたフラットパネルディスプレイとモーションセンサーで視覚情報を差し替えたり、3Dオーディオ技術を使って聴覚情報を差し替えたりといった具合ですね。こうして生まれたまるでその場にいるかのような、その場にあるかのような感覚を我々は「センス・オブ・プレゼンス」と呼んでいます。
実はこの発想自体は、VRという概念が生まれた1960年代に確立していました。それからもう50年近く経っていますが、基本的な部分は何も変わっていません。ただその当時、あるいは90年代のブームの時には、その理論をきちんと実現できるだけの技術が確立されていませんでした。別の世界に入り込んだと錯覚してしまうような映像や音を瞬間的に創り出せるパフォーマンスをもったコンピューターが存在しなかったんです。あったとしても数千万円するような、非現実的なものでしかありませんでした。
今回、PS VRでは、なんとそれを5万円前後という価格で実現。別途PS4®が必要となりますが、それでも総額10万円を切る価格で提供できるようにしています。また、家庭用ゲーム機に連携するデバイスということで、より幅広いユーザーの方に手軽に楽しんでいただけるようにしました。買ってきて、テレビとPS4®につなぐだけで、ハイエンドのVR体験が楽しめるのです。この導入のしやすさはPS VRならではの美点。VRの楽しさをより多くの人に広めていくことができると自負しています。
PlayStation®ならではの充実した操作感が楽しさを拡張
VR空間にアクセスするためのコントローラーが充実していることもPS VRのアドバンテージの1つ。視覚、聴覚に加え、触覚の面でもセンス・オブ・プレゼンスを加速させます。
吉田氏:PS VRには、3つの基本的なインプットデバイスが用意されています。1つはVRヘッドセットそのもの。PS VRにはユーザーの頭の動きを検出する機能が用意されており、それだけを使ってプレイするゲームが存在します。うなずいたり、ある方向を注視したりといった具合ですね。もっともシンプルで、直観的なインターフェイスです。
「サマーレッスン(仮)」では、キャラクターの問いかけに対して、首を振ることで応答。縦に振ると(うなずくと)「Yes」、横に振ると「No」となる。
※画面は「2014年DEMO版」のものです。発売されるものとは内容が異なります
2つ目は、PS4®標準のコントローラー、DUALSHOCK®4。これは主にトラディショナルなゲームをプレイする際に使います。なお、PS VRではDUALSHOCK®4上面にあるLEDを利用して、コントローラーの位置や動きを把握することが可能。ヘッドセットを装着していると手元が見えなくなってしまうのですが、VR空間上にバーチャルのコントローラーを表示させてあげることで、ユーザーがコントローラーを見失わないようにしたり、そこにチュートリアルを表示したりといったことができます。
そして最後の3つ目が、これまでPlayStation®3向けに発売していたモーションコントローラ、PlayStation®Move。これを1本ずつ、両手で持つことで、VR空間で両手の動きを再現することができます。VR空間にあるものをつかんだり、投げたりといった操作が可能になるんです。これはセンス・オブ・プレゼンスを高めるために非常に有効なデバイス。追加で購入いただかなくてはならないのですが、ぜひともお試しいただきたいですね。
また、この3つに留まらず、今後、さまざまなインプットデバイスが登場していくことになるでしょう。すでにFPS向けのコントローラー「Playstation VR Aim Controller」を発表していますし、将来的に、レースゲーム向けのハンドル型コントローラーや、フライトシミュレーター向けのスティックコントローラーなどが登場してきたら面白そうですよね。実際に触れるコントローラーによって、よりVR空間とのシンクロ率が高まりそうです。
その他、以下のインタビューがあります!SONY公式サイトより続きはお楽しみ下さい。
・良質なVR体験のために
新開発した高性能有機ELパネル
・“目”だけでなく“耳”でも感じられるVRを追求
リアルタイム・バイノーラル・サウンド生成技術
・重さを感じさせない
装着感の良さもこだわりのポイント
・PlayStationRVRは“みんなで楽しめるVR”
参照元:SONY公式サイトより
http://www.sony.jp/feature/products/160915/index.html?s_tc=jp_ml_sie_160915_02
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