アイキャッチ画像引用元:Mozilla Mixed Reality Blog
Mozillaは2020年1月7日から10日にかけて開催されたCES2020にて、Pico Interactiveとの提携を発表しました。
この提携によりMozillaが提供するFirefox RealityがPicoの最新スタンドアロン型VRヘッドセットPico Neo 2に搭載されることになります。
Firefox RealityがPico Neo 2に搭載
画像引用元:VR Focus
Firefox Realityは2018年後半にリリースされたVR用WEBブラウザです。
今回の提携により、Firefox RealityはすべてのPico Neo 2デバイスに搭載され、
・Firefoxアカウントの同期
・タブの送信
・履歴とブックマークの同期
・精選されたWebVRコンテンツの閲覧
を簡単に行うことができます。
また、Firefoxの機能の一つとしてMozillaのハブを利用することも可能です。
ハブを使うと、ユーザーはリンクをたどるだけで、カスタマイズされた仮想空間ですばやく共同作業したり、会話、3Dオブジェクトの共有、アイデアの開発を行えます。
Neo 2デバイスでFirefox RealityとHubsの両方を使用できるようにすることで、さまざまな規模のエンタープライズソリューションとして位置付けられる可能性があります。
FirefoxのPico版はビジネス・教育向けに
画像引用元:VR Focus
HTC、OculusなどほとんどのVRヘッドセットは、
・ゲーム
・ソーシャル
・教育
・従業員教育用ソリューション
といった用途で利用されているのに対し、Pico Neo 2は
・ビジネス
・教育
の2つの用途にフォーカスして設計されています。
Mozillaは仮想空間で共同作業やバーチャル会議ができるFirefox Realityのビジネス・教育ソリューションとしての側面を強調し、Pico Neo 2と連携を行ないました。
今回のコラボレーションを通じて特にビジネスVRの両面で主要な役割を果たすことを目指して行くようです。
MozillaのMixed Reality部門の責任者であるAndre Vrignaud氏は、「完全に没入型のコラボレーションをビジネスにもたらすために、MozillaによるHubsの統合を楽しみにしています。」と語り、エンタープライズ向けの展開に期待を寄せています。
Pico Neo 2のスペック
今回Firefox Realityが搭載されることになったスタンドアロン型VRヘッドセットPico Neo 2のスペックを簡単にご紹介します。
・6DoFトラッキング
・4K解像度
・101度の視野角
・空間ステレオスピーカー内蔵
・ワイヤレスPCでのVRストリーミング
・Qualcomm Snapdragon 845搭載
上位版のNeo 2 Eyeでは、以上のほかアイトラッキング機能が搭載されています。
まとめ
最近のMozillaの動向を見ているとスタンドアロンVRヘッドセットへの対応を一気に進めているように思われます。
OculusGo、QuestやHTC Vive、さらにはGoogle Daydreamにも対応しており、Firefox Realityのプロジェクトの順調さを感じます。
また、Pico Neo 2がビジネスや教育分野と相性がいい設計ということもありますが、興味深いのはMozillaが今回の提携をエンタープライズ向けの施策として考えていることです。
今後も用途やターゲット層ごとに最適なブラウザとデバイスの組み合わせを考えるというアプローチがVRで増えてくるかもしれませんね。
参考:Firefox Reality VR Web Browser Officially Heading To Pico Neo 2 VR Headsets[VR Scout]
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